百の頂に登ると、何が見えてくるのだろう――。なるほどね、「二百名山」は百名山に連なる山も多いが、まるで知らなかった山域も少なくない。これは、終わらないのだね。ずっと (more…)
もはや洋にあらず
先月には吹雪いた公演日もあったが、一気に春めいて淑女たちの着物の柄もいよいよ麗らかに。古典芸能にしろ大相撲にしろ、和装の観客に春の訪れを知らされるというのはなんとも情緒が (more…)
豚と名湯
落ち合った上州人に滞在先を伝えるも、「それどこっスか?」 ――新幹線駅からもっとも近い宿場であり、つげ義春がその寂寥を伝えて半世紀も経つのだが、湯宿温泉は未だに湯宿温泉のままなのだ (more…)
笑えない笑劇の問いかけ
能楽堂以外で観るのは久しい、と思ったが、昨夏の薪能も雨に降られていた。舞台は屋内に代わり、能「鞍馬天狗」と和泉流の狂言「三本柱」を大ホールで観たのだが、高崎の市民ホールの舞台はすこぶる小さかった (more…)
豊かな人生
御多分に洩れず「やまと尼寺精進日記」の大ファンで、今も続いているアンコール放送を飽かずに毎回観ている。住職と副住職、寺男ならぬ寺女の至極丁寧な生き方は創意に溢れており、何より愉快。私も精進料理を実践しているのだが、その腕前と創作に何の精進も見られないのだから、尚のこと尊敬が尽きない。やはりこの人たちは (more…)