陸奥雑記

陸奥雑記

もはや「若手」が「岩手」に読めてくるほど、どっぷり東北。しかし、平日だというのに、渓流は釣り人で大いに賑わっているではないか・・・・・・。南部岩手でこの有様なのだから、各地の渓流魚はきっと、常に釣鉤が流されてくる水の中で (more…)

傷だらけの道具

傷だらけの道具

今更、開高健を掘り下げて一体誰が歓ぶというのだろうか、私以外に――。と、前号よりも今号のムック本は特集が多くて、なんだよ、面白いじゃないか、月末の催しにも行きたいじゃないかと嘆息しながら、特に難しい小説はさて置いても (more…)

波間にたゆたう

波間にたゆたう

初めて訪れる土地では、安直であるが、観光協会などの情報を頼りにするのだが、凪いでいた港町に一際小粋な暖簾がたゆたっていた。情報の海に溺れた現代人が「え、なに? 海外で受賞とな!」しかもお得なランチもあるとの不確かな伝聞に呼び込まれるまま (more…)

壮者の含羞

壮者の含羞

典型的な日本人体型というのは揺るぎなく、かつ壮年の体重増も貫禄であると開き直れば、短足もまた由緒正しきそれである。にもかかわらず、今年から丈の短いモデルの販売は無しというのだ。替わりに裾が窄まったズボンが (more…)

津軽路を行く

津軽路を行く

「誰が五能線で来いって言った?」えー、奥羽本線で来いってか「新幹線だよ!」。俺はそんなつまらない人間ではないと突っぱねて、津軽。蕩々たる北上川と壮大な南部片富士を横目に、盛岡から一度秋田に出て五能線に乗りかえれば、嗚呼。十三湖を満たす岩木川の先に津軽富士 (more…)