イーハトーブでの仕事のときは、北にも南にも動きやすい台温泉に逗留しているのだが、この歴史ある温泉は、実は新源泉の方がよく効く。効くのだが、毎食山盛りの飯が配膳されるので烈しく肥る。でも食べないと烈しく怒られる。なぜならここは (more…)
陸奥雑記
もはや「若手」が「岩手」に読めてくるほど、どっぷり東北。しかし、平日だというのに、渓流は釣り人で大いに賑わっているではないか・・・・・・。南部岩手でこの有様なのだから、各地の渓流魚はきっと、常に釣鉤が流されてくる水の中で (more…)
傷だらけの道具
今更、開高健を掘り下げて一体誰が歓ぶというのだろうか、私以外に――。と、前号よりも今号のムック本は特集が多くて、なんだよ、面白いじゃないか、月末の催しにも行きたいじゃないかと嘆息しながら、特に難しい小説はさて置いても (more…)
波間にたゆたう
初めて訪れる土地では、安直であるが、観光協会などの情報を頼りにするのだが、凪いでいた港町に一際小粋な暖簾がたゆたっていた。情報の海に溺れた現代人が「え、なに? 海外で受賞とな!」しかもお得なランチもあるとの不確かな伝聞に呼び込まれるまま (more…)
壮者の含羞
典型的な日本人体型というのは揺るぎなく、かつ壮年の体重増も貫禄であると開き直れば、短足もまた由緒正しきそれである。にもかかわらず、今年から丈の短いモデルの販売は無しというのだ。替わりに裾が窄まったズボンが (more…)