極めて重たい習いごと

極めて重たい習いごと

山本則重さんによる狂言の大曲『花子』を鑑賞した。極重習といって、年齢的に精神的に技術的に、高次の段階に達した能楽師でなければ演じることの許されない曲で、後半部の謡いの連続は見るからに「極重」そうなのだが、それはあくまで演者側の問題であり (more…)

手痛い停滞 弐

手痛い停滞 弐

(つづき)かつて人力によって切り出された木材は、馬力によって川まで運ばれ、筏を組んで流された。二次林として再生された森だったが、今でも南アルプスは山深く、静かな緑が雨に煙っていた (more…)

手痛い停滞 壱

手痛い停滞 壱

一日も雨に降られることなく、外壁の塗装工事が無事完工。職工さんには大変な仕事となってしまったが、施主としては幸運に恵まれた。ありがとうございます、暑い中ご苦労様でしたピカピカです家と心から労うも、なんだか引きつった顔で受けられたのは誤解だと (more…)

人形だから典型を描ける

人形だから典型を描ける

東西の要衝、南信州飯田と言えば人形劇の町、の前に腹ごしらえ。元力士の営む食堂には貼り紙が貼られており、なになに、本日大相撲初日につき汁物は塩ちゃんことな! おお、やったー、妙に得した感じで早くも満腹って、飯田まで来たのならそのまま名古屋場所へ (more…)

版画ファン、船を待つ

版画ファン、船を待つ

すっかり離島ファンとなっていたところに、渡りの船が出た。喜び勇んで乗船するも、月曜日だったことをすっかり忘れていた。版画村美術館は休館日で、力なくレンタカーを走らせていると、海岸端の小さな集落に出た。屋外版画美術館として人家の壁面に (more…)