電話で予約

電話で予約

「とにかく古い旅館なので・・・・・・」と、どうして宿泊の予約を受けてくれない。(電話越しだが)一向に首を縦に振ってくれないのは以前にもあった。雫石の鶯宿温泉だったか、それとも津軽の黒石温泉郷だったか。どちらにせよ、本物の湯治場である。食い下がるうちに、だから私の期待は (more…)

爽やかなる二十年

爽やかなる二十年

「爽やか」は秋の季語であるとラジオから聞こえてきて、歳時記の秋巻を捲る。——大気が澄み、万物が晴れやかにはっきり見え、心身もさっぱりする。秋の清々しさを爽やかという。確かに秋晴れは一段高く澄み渡り、秋の山の黄葉が色いっぱいに爽やかな秋の空を描いていた (more…)

自由が湧いてあふれる湯

自由が湧いてあふれる湯

「私はまた旅に出た、愚かな旅人として放浪するより外に私の生き方はないのだ」

行乞記にそう残した通り、漂泊の俳人、種田山頭火は旅と酒と温泉を愛した。季語もなければ五七五の韻律にもとらわれないのが山頭火の自由律俳句だが、その自由は憧れて真似できるような「自由」にあらず (more…)

支度中につき

支度中につき

そう言えば、この食堂の看板はいつも「支度中」になっている。いままで気に止めたことはあったが、気にしたことはなかった。女性客が帰り際にそのことを忠告するも、わざと掛けてあるのだと店主。知っている人はアナタのように入って来てくれるから、それでいいのだと (more…)

分析書を詠む

分析書を詠む

まるで冬季五輪のリュージュを思わせるような体勢で滑り、秒速で駆け抜けた——。平安貴族ばりに動かない生活で、本格的に足腰が弱ったか。自宅の階段で尻餅をついて、そのまま転げ落ちてしまった。体が痛い!打ち身や傷に効く温泉といえば、鎮静効果も期待される石膏泉や芒硝泉などの硫酸塩泉だ (more…)