先月には吹雪いた公演日もあったが、一気に春めいて淑女たちの着物の柄もいよいよ麗らかに。古典芸能にしろ大相撲にしろ、和装の観客に春の訪れを知らされるというのはなんとも情緒が (more…)

先月には吹雪いた公演日もあったが、一気に春めいて淑女たちの着物の柄もいよいよ麗らかに。古典芸能にしろ大相撲にしろ、和装の観客に春の訪れを知らされるというのはなんとも情緒が (more…)
御多分に洩れず「やまと尼寺精進日記」の大ファンで、今も続いているアンコール放送を飽かずに毎回観ている。住職と副住職、寺男ならぬ寺女の至極丁寧な生き方は創意に溢れており、何より愉快。私も精進料理を実践しているのだが、その腕前と創作に何の精進も見られないのだから、尚のこと尊敬が尽きない。やはりこの人たちは (more…)
『挂甲の武人』の前で群がる人集りを、埴輪のつぶらな瞳が凝視していた。その熱狂は、と言わんばかりに――。
熱狂は嘘だ。先日のETV特集でも半藤一利は最後に「熱狂に気をつけろ」と念を押すように言っていたが、それでも世間は熱狂する。十二分に気を付けていたはずの私も (more…)
「男を磨くなら境川」の境川親方を、割と近くの高速道路の休憩所で見かけた。車も足立ナンバーだし、間違いない。第一、大相撲ファンが元小結両国の親方を見間違うわけがない。しかし、駆け寄る既の所で躊躇ったのは万が一、人間違いだった場合は即ち「極道」であるということ。改めて見ると親方デカいし、眼鏡の縁ないし、なんか周りの人もおっそろしいし (more…)
本流は雪代に溢れ、傍流は代掻きで濁る。雪残る高き山には雪崩の危険があり、湯治場とて宿代を割り増しするのが黄金週間。昨今は野営場まで混雑必至と聞くが、肉焼くだけの幕営に興味はない。獣食った報いが怖いのではなく、ひねくれもせずに (more…)