特集番組が放送される前に「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」へと急いだのだが、すでに長蛇の列。人混みが大の苦手、苦手のくせに私は、どうして山小屋に宿泊の予約をしてきたのだろう (more…)
Category: Too Tough Traverse
縄文擦文オホーツク
獣の毛皮を剥いで横取りしたから、人類たり得たのか。ん? そも体毛で被われていたのではなかったか? どの段階で体毛は薄れ、そして狼藉を働き、こんなに身勝手な時代を築いてしまったのだろうか (more…)
それぞれの優先度
イーハトーブでの仕事のときは、北にも南にも動きやすい台温泉に逗留しているのだが、この歴史ある温泉は、実は新源泉の方がよく効く。効くのだが、毎食山盛りの飯が配膳されるので烈しく肥る。でも食べないと烈しく怒られる。なぜならここは (more…)
石橋を渡る
人間万事さまざまの、世を渡り行く身のありさま、物ごとに遮る眼の前、光の陰をや送るらん——。様々の業を負って世間を渡っていくが、眼の前を移りゆく事物にとらわれて、日々の明け暮れを過ごしている人間だからこそ、真理を尋ねるように山へ分け入る (more…)
霧中説霧の良い旅を
古い地図を買い換えに訪れた書店で会計を済ませると、商品と一緒に小さな声が手渡された。「――良い旅を」。厚いメガネの、いかにも書店員風の、恥ずかしそうなその一声に、旅情は始まっていた (more…)