枝線の処女

枝線の処女

「おー、ドーテー」一端の社会人、それも大物に挑む一廉の釣り師に向かって、童貞呼ばわりとは何事か。その呼び声の方に、キッつと鋭く眼を剥いて睨みを利かすも、鼻で笑っていたのはなんと女子高生で、見れば唇にでっかいピアスが刺さっている・・・・・・ (more…)

地震と転覆、そして謙譲

地震と転覆、そして謙譲

どうしてこんなことになってしまったのだろうか。一斉に鳴り出した地震速報の直後、列車ごと長く揺さぶられた。何も出来ずに私は、クロスシートの肘掛けにつかまりながら祈る、というよりも後悔していたように思い出す。どうしてこんなことに、と (more…)

知と痴の違い

知と痴の違い

鴨の釜飯が美味しい市内の割烹で、時季が来たら鴨鍋の会をやろうと企図していたのだが、猟師の高齢化で、捕れてみないと提供出来ない、というか猟に出られるかも分からない。だので、釜飯の予約でよろしいでしょうか、と言われても (more…)

山田線遡上

山田線遡上

ノッてる。最近ノッてるというより、乗りまくっている――。一週間と置かずにそわそわと落ち着かず、また行くのといった冷ややかな視線を躱すべく、家族を寿司屋に連れ立った。ランチが驚きの低価格ということで、それ故になんだか入店し辛かったのだが (more…)

葛藤の終着駅

葛藤の終着駅

葛藤。それが描けていないと振り返るも、そもそもそれがよく分からない。ハードコアパンクを標榜していたとき、CONFLICTは割と好きなバンドだったけれども、今の私は一体何に悶え、どうしてこんなところで佇んでいるのだろうか (more…)