駅前旅館にて

駅前旅館にて

ホテル暮らしは快適だけれども、そもそも私は旅館派ではなかったか。急に恥ずかしくなって駅前旅館に移ってきたのだが、恐ろしく日当たりが悪いのかそれとも電灯が壊れているだけなのか。なにやらが玄関で鬱蒼と茂っていた (more…)

何用あっても観る会へ

何用あっても観る会へ

とにかくビンタが飛んできたという、父親につけられた厳しい稽古の話は、いつ聞いても震え上がるほど恐ろしいのだが、同時に、自身に父がいなかったことを残念にも思わせる。昔は微塵もそんな風に (more…)

まさにNobody

まさにNobody

どうも嘘くさい。謙遜するようにして自らを、ただの職人と称していたが、誰かが耳打ちしてくれた。今は株がどうのこうのと――。お前の仕事は何だと問い詰めればきっと、含羞もなく、ビジネスだと (more…)

でたらめな約束は

でたらめな約束は

気になるカフェーの店員が誰かに似ていて、ずっと思い出せずにいたのだが、あああ!た、た、俵 万智――。どうしてなかなか、私の趣味も感性も鋭くなってきたなということで「展覧会 岡本太郎」に間に合った (more…)