城の崎にて

城の崎にて

面倒な電話を聞き流しながら、右手でマウスを動かしていた。ネットニュースの報道にマウスのポインターが急停止すると、受話器は左手から力なく落ちていった。「寺門亜衣子アナ、結婚——」

まるで雪のような色白で、小柄だが元気いっぱい。時折見せる変顔がとてつもなく愛らしいNHKアナウンサーのお相手は (more…)

みちのくの混浴

みちのくの混浴

やっぱりいい湯だと、黒湯温泉でいつになく浮かれ気味。鼻歌交じりで茅葺きの自炊棟を曲がると、おおお!すごいカワイイ子が!思わず二度見して、三度見で見抜いた。これは堅気じゃないなと。おおお!しかも、混浴風呂の方へと向かって行くではないか—— (more…)

飛騨路で憂う

飛騨路で憂う

今年もAMラジオから「夏休み子ども科学電話相談」が聞こえてきた。子どもたちの疑問の中には、本質を問い出すような鋭い視点から考察されたものがとても多く、思わず聞き入ってしまう。的確に答えていく先生方の豊富な知識もさることながら、かなりネイティブな関西弁(京都弁?)を (more…)

奥鬼怒温泉の野犬

奥鬼怒温泉の野犬

奥鬼怒温泉へと続く渓流沿いの遊歩道は、いきなり勾配を急にして、本格的な登山道を期待させるも、すぐに平坦な道へと戻る。初夏の渓の爽やかな風が森を抜けていったが、太公望たちが垂らした釣り糸に、強く後ろ髪を引かれていた。釣り竿は持たずに、手拭いとおにぎりを持ってきた自らを (more…)

北陸の古湯

北陸の古湯

久しぶりの北陸出張。新幹線開業より随分と経つが、今も金沢市内は国内外の観光客で賑わい、百万石の加賀は健在だった。富山市内も駅前の再開発が進んでいたが、何より立山連峰の姿はいつ見ても雄大で、黒部の水を集めて一気に日本海へと下る流れに心は奪われる。そして、日本の温泉史の中でも極めて重要である (more…)