霞の関を越えて来て、梅の花に鼻を鳴らしていた。ほほう、これが鶯宿梅か軒端の梅かと知ったような顔で嗅いでみるも、何も香ってはこない (more…)
Category: Toji or Die
愁人湯行
白く枯れた枝先をジン、白骨化したような幹の一部をシャリといい、神仏まで坐す盆栽という鉢植えを覗き込むと、途端に世界は一変して小千世界に——。力強く断崖をつかむ八方根から枝垂れを伸ばし、その常緑の葉で奔流を涼しげに浴びていたような展示品には (more…)
湯がわいてゐる
相手のまわしに喰らい付くようにして優位な体勢を作る取り口が、かつての横綱鶴竜を彷彿とさせてきた大関霧島。早くも綱取りとなる来場所を展望しながら、九州場所で優勝した霧島の話ばかりしていたからだろうか。霧島連山へ行ってきたものだと思われ (more…)
お嬢様はきっと秘湯が苦手
いつの間にか恒例となった、母を連れ立っての紅葉登山旅。今年は二百名山の森吉山を目標にしたのだが、降りしきる秋雨が山頂付近では雪に変わっていた。早々にBプランへ切り替えて、秋田内陸線で温泉を目指した (more…)
高天原を知る者は言わず
道。道とは何か。「道の道とすべきは、常の道に非ず」。温泉の道を志して二十余年。ついに日本最奥の温泉、高天原温泉にたどり着いたのだが、その道の長いこと長いこと (more…)