In the traffic jam

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渋滞の高速道路がニュース番組に映し出されていた。
短い休暇の終わりを告げる夕暮れがストップランプの赤色に変わっていくと、列を作ったファミリーカーの、どの車内からも映像が浮かび上がってきた。モニターに映し出されたアニメは幼子たちを退屈させないようになのか、はたまた寝かしつけるためなのか。
繰り返し読まれる渋滞情報の中をまるで逆走するかのように、古い小さな車が下り車線を走ってきた。甲高いエンジン音を響かせて、画面中央へとゆっくり向かってくる。四人の家族を乗せてくる。
遅くて、窮屈かもしれないけれど、古い小さな車は家族の特別な時間を乗せているように思わせた。
渋滞路に浮かんだモニターの光りが、感情を失ったように冷たく映る。
子供たちは父の話を覚えているのだろうか。母の笑顔を覚えているのだろうか。