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煩悩を滅するために、ロリンザーのホイールは捨てた(!)のだが、カールソンのものだけは、なんとなく捨てられずにいた。それを思い出し、冬用のタイヤを組もうと引っ張り出してきたところに、生じてしまったではないか、煩悩が。古い物なら価値も高まろうが、中途半端に古く、しかもワンピースの代物に価値はない。それでも程度は悪くないし、なにより嫌いじゃない。腐っても一級品だからオーゼット製で、やはり威圧感が違う。それに比べて純正品は、驚いたことにボルベット製で、ロナール製だと思い込んでいたばかりに、恬として居られなくなった。切りがない。楽しいが、切りがないから、もうやめにしようとしたところで、私はまた塵埃に塗れてしまうのか。それとも、煩悩それ即ち菩提心。この気付きを、私は生ききることが出来るのか。