車の三大疾病

自動車にも三大疾病があったとは知りませんでした。

最高峰でありながらも「ガラスのミッション」と揶揄されるZF製のミッションが、ついに故障の悲鳴を上げました。オーバーホールにリビルトと、どちらにせよ大枚を要する最大級の痛みを伴うその費用が厳しすぎる現実を突きつけます。ついこの間、点火系の修理をして数十万円が飛んでいったにも関わらず、半年を待たずして一本にも達する修繕費はもうアメ車なんて比じゃない。私史上、一番壊れた車は78年式のDODGE VANでしたが、今となってはカワイイもんだったと振り返れます。Vanning & Truckin’というカスタムの基本であるそれは、貨物や低グレードをベースにして作られた車輌で海岸沿いをかっぽする高級車を追い抜いていくこと。ホースが3千円のポンプが1万5千円ではなく、ホースが3万円でポンプが15万円もするという高級車とは、やっぱり楽しみ方が根本的に違います。

結局リビルトを施しましたが、それでもまた次はここ、その次はここと激しく故障するポンコツ高級車に笑っていられなくなったとき、一台のクーペが120マイルで反対車線を駆け抜けていきました。Audi TT—— 生きている間にPORSCHEには乗れないだろうけれど、そうだ、TTになら乗れる——!

かつて、El Camino(64年式!)に乗っていた先輩が突然何を血迷ったか、新車で乗りつけたそれが非常にカッコ悪かったことを思い出しました。17年の歳月を経てそのフォルムに取り憑かれるや、今が底値のMK1を衝動的に購入してしまいました。

6MTクワトロ。コックピットから漂うそれに、他国のメーカーが感じるコンプレックスを改めて知る

ついに21世紀へ。70年代の旧車を乗り継ぎ、80年代のキャブ車は本当に丈夫でした。90年代に入り自動車のコンピュータ制御に悩まされ、いよいよ00年代の洗練されたコックピットに触れました。何よりイイのがやっぱりこのサイズ感。BMWは絶対的に3シリーズで、AudiならA3辺りをS3のLOOKに変えるという、こういうところが面白いのだと00年代の参考に広げた当時のRIEGERカタログが教えてくれます。

欧州にはチューナーという手本がある。そして、チープなアフターパーツも豊富にある。例えばストーリー性のないカスタムや自己満足のそれというのは大きな過ちに直結しますが、チューナーというお手本を通してその意味を理解すれば、車のカスタムは難しくありません。トレンドも結局は当時のリバイバルの延長線上にあるものです。

あれをこうしてこうすると、考え出したらあぁもう、眠れない!車って本当に楽しいですね。